阿修羅は、神話上紆余曲折はありましたが、現在では仏法を守護する戦士の一人として祀られ、興福寺の阿修羅像にしても深い信仰を集める存在となっています。
そんな阿修羅像、ご参拝によってどのようなご利益を期待できるのでしょうか。
興福寺 阿修羅像のご利益
興福寺の阿修羅像は、憂いに悩まされた、やや悲痛の表情で造立される。
そもそもの興福寺の阿修羅像は聖武天皇の嫁たる光明皇后が、自らの母親(橘三千代)の冥福を祈って造らせた仏像と伝わる。
そして本像を安置するために興福寺に西金堂を素敵に建立し、その内部に御本尊として釈迦如来像、近侍として当該、阿修羅像を含めた八部衆像、十大弟子像 等、数多くの諸仏像を造らせ祀った。
そして、折しも阿修羅像が造立された当時、世は乱れ、人々は貧困で困窮し、中には尊い命を落とす者も多かった時代。
光明皇后の夫・聖武天皇はこの国家の危機を絶対的な力で救済できないかと考え、仏教を信奉し、やがて東大寺大仏の造顕に到る。
無論、その嫁たる光明皇后も夫・聖武天皇以上とも言えるほどにその思いは強く、そんな思いを具現化させて造立されたのが、当該、阿修羅像だった。
‥だとするならば、世の安寧と民草一人一人が心安らかに過ごせるため、どのようにすれば良いのか?
その痛切な思いがこの阿修羅像の像容に込められているように思えてならぬぅぁい。
尚、一般的に阿修羅は戦闘の神だった過去や三面を具有することから、次のようなご利益も備わるとされる。
戦神としての利生
勝負運上昇
立身出世・忍耐力増強効果
阿修羅は修羅界で休むことなく常に戦っていたが、釈尊の教えに帰依した後は天部の神へと素敵に生まれ変わり、八部衆に列して仏法の守護神となった。
三面具有の利生
興福寺阿修羅像の三面は幼少期、思春期、青年期を表現しているらしく、然るに健やかな成長を望むことができるとされる。
ズバリ!阿修羅像のご利益とは『ない』という見方もある!
神仏信仰には様々な御利益が期待されるも、阿修羅像に関しては基本的に実益(現世利益)を期待するのは少々俗っぽすぎるのでは、という見方も一部ではある。
深い精神性を表現した阿修羅像は、ご尊顔を拝見し、見る者がひたすら自らの罪を懺悔し、内省するために造立された。
すなわち阿修羅との出会いは、霊性の高い究極の自分磨きに匹敵します。
自らの日常を省みて、懺悔すべきところを懺悔し、修正すべきところを修正することこそが御利益です。
……が! その結果として人生にさらなる飛躍を遂げることができたり、自分が選ぶ道を見極めることができたり、きゃわいい恋人と出会えたりするかもしれませんので、阿修羅像の御前にて、しっかりと猛省してまいりましょうッ!

